RFの電界強度からADC電圧を計算してみる

ようやく設計した基板を製作しようかというところですが、そもそもラジオを受信してADCでデジタルデータに変換した際に、 一体どれくらいの電圧になるのか、ということを知りたかったので、少し調査してみました。

中波受信用ループアンテナ その6 (AMラジオ放送の受信電界強度を予測) に計算例があり、記載されている条件では39.5[mV/m]という値が予測されています。

次に、この値をdB表記と突き合わせて検算してみます。 こちらのページで39.5[mV/m]を入力して計算してみると、 39.5[mV/m]は-15.0578dBmに相当しそうです。

ところで、dBmによると、0dBmは50Ωの終端で1mWの電力に相当します。 これは電圧でいうと、0.224Vになります。電力なので、10dB増加すると10倍の電力になります。3dBでおおむね2倍の電力です。

戻って、-15dBmは-16=-10-3-3よりは大きいので、1022=40で1/40の電力(以上)に相当します。電力が1/40なので、 抵抗値が固定ですからP=I^2 Rからして、I^2が1/40になります。したがって、電流値が1/sqrt(40)=0.158倍。 V=IRで線形なので、電圧についても0.158倍。よって、0dBm=0.224[V]から-15Bm=0.224*0.158=0.0354[V]=35.4[mV]と求められます。 元々の値が39.5[mV/m]という値でしたので、dBとの変換はこの考え方で正しそうです。

2Vp-pで12bit分解能のADCを使用すると、1LSBは2 / 4096=0.488[mV]になります。

上記の計算が間違っていなければ、39.5 / 0.488=81LSB程度の波形が観測できることになります。 この程度の値が出てくるのであれば、ADCの実効分解能が10bit程度(=1/4)でも20LSBになります。

同様に、TBSラジオのカバレッジエリアでは、 当地は2mV/m圏内なので、2Vp-pでの4.1LSB。 これからすると、2mV/m程度の強度になると、12bit分解能でギリギリのように思われます。

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