FM ADC基板 rev0.2到着

Elecrowに発注していた基板が先日到着しました。今回は、前回と異なり、発送前に確認用の写真を送ってくれました。 実物を見ると、写真より大分小さく感じます。

“基板2種”

小さいほうの基板が、FM帯域のBPF基板です。+5Vを供給します。左側のSMAにアンテナを接続し、 右側のSMAからフィルタ、増幅された信号を出力します。

BPFとADC基板はSMAケーブルで接続します。

大きいほうの基板がADC基板です。左側のSMAはトランスによる差動変換回路も含むFM用入力です。 下側SMAコネクタはシングルエンドのままADCに入力されます。AM信号などの取り込みが可能です。

ADCコネクタは、これまで同様Z-turn boardに接続しますが、 rev0.1基板とは逆側の80pinに接続するように設計しました。

電源、クロック発振も問題無いことを確認しました。

くみ上げた状態で、生信号(サンプリングレート40MHz)をPCで取り込んでFFTした画面が以下になります。

“0-20MHz FFT”

一方、ADC基板に信号を入力しない場合のキャプチャとFFTは以下になります。

“0-20MHz FFT w/o antenna”

これとrev0.1基板での信号も比較してみると、 rev0.1基板ではアンプによる増幅が必ず行われるので、アンテナ未接続時もそれなりのノイズがみられましたが、 今回はADC基板側にはアンプは載っていないので、+2から-1程度の範囲内で信号が取れています。

実際に動作させてみたら、イーサネットケーブルを接続したときと、JTAGケーブルを接続したときで、 ノイズがかなり混入します。それぞれのノイズの周期は異なる感じで、 イーサネットの方はかなりホワイトノイズのように聞こえますが、JTAGケーブルは数Hz程度でノイズが入ってきます。 なかなかノイズ対策は難しいですね… イーサネットは電源線は無いはずですので、ディファレンシャルノイズではなくて、 コモンモードノイズ(参考1, 参考2)が入ってきてしまうのでしょうか?

それと、今回の基板から、BPFとADCの距離を離せるようになったので、距離を色々変えてみましたが、 当然のことながら、離せば離すほど、ノイズは減少します。

というわけで、デバッグ用のケーブル類は一切接続せずに、単体で動作させると、それなりに良い音が得られています。 でも、できればデバッグしながら音も確認したいですので、ちょっと困りました。 JTAGは接続しないでも動作するようにすれば良いとして、データダンプ用のイーサネットはできれば繋いでおきたいです。

2017/9/12追記:イーサネットの代わりに、ZynqをUSBデバイスとして動作させて、USB経由でデータダンプを行えば良いと気づきました。 元々、USB2.0だと480Mbps止まりだけど、イーサだと1Gbpsまで行けるだろうという目論見で、Linuxを動作させてイーサを使用しましたが、 実際のところ1Gbpsの50%も出ていないようです。40MHzで12bitデータを取り込むとなると、480Mbpsとなり、 しっかりチューニングしないと転送は難しそうでした。そういうわけで、現状は一旦DDRメモリに一定量をためてから転送しています。

したがって、USB経由でデータ転送を行ったとしても、現状と使い勝手はほぼ変わらないと考えられます。それに、 USBガジェットとしての動作であれば、わざわざLinuxを使用しないでも、FreeRTOSで十分です。

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